神は細部に宿る
2017/06/12 Loading

~細かなディテールにも気を配ってこそ戦略は実を結ぶ~


日本の諺に「一時は万事」というものがあります。 わずか一つの事柄から、他のすべてのことを推し量ることができるといった意味合いです。

戦略の実行も同様です。 どれだけ入念に検討されたいい戦略であっても、いざ実行の段階で、細部のどこかに問題があると、そこから綻びが拡大し、 その戦略の効果が削がれることがあります。たとえば以下のようなケースです。

1.戦術への落とし込みが甘い
Basic18でも触れたように、戦略は最終的には局地戦である戦術に落とし込まれます。その戦術が全く練られていなかったり、大きな考えもれがあったり、 各施策間に整合性がなければ、戦略は効果を発揮しません。

とはいえ、最初から細部を詰めることは現実には難しいでしょうから、通常は、走りながら考えるということが多いはずです。

その際に、関係者がしっかりコミュニケーションをとりつつ、素早くPDCAのサイクルを回し、現場で適切にアクションがとられるような体制を 作ることが大事です。その会議体の設定やKPI(Key Performance Indicator:重要業績指標)の設定・測定など、カギとなるポイント については、問題が起こる前にしっかり考えておく必要があります。

2.感情への配慮が甘い
人間はロジックでは動きません。通常は、まず感情で判断をし、その後に論理的な理由づけをするものです(Basic10参照)。したがって関係者、特に戦略実行にあたってのキーパーソンへのきめ細かな配慮が必要になります。 その部分で機嫌を損ねてしまうと、一気に戦略実行へのエネルギーが失われてしまうことになります。

ここでもポイントはコミュニケーションです。 人間は、しばしば他人を「機能」として見てしまう悪癖があります。しかし人間には感情があります。 それを念頭に置いた上で、彼らのプライドやモチベーションなどに配慮し、適切なコミュニケーションを行うことが必要なのです。