ORではなくANDを目指せ
2017/06/12 Loading

~大勝ちするにはあえてトレードオフを打破すべし~


物事には通常「あちら立てればこちらが立たず」のトレードオフが存在するものです。 たとえば品質と短納期は通常はなかなか両立させることができません。戦略論では、マイケル・ポーター教授が提唱した コストリーダーシップ戦略(低コストで勝つ戦略)と差別化戦略(顧客に価値を認めさせて高価格を実現する戦略)も、 彼にいわせればトレードオフの関係にあり、どちらかに明確に軸足を置く方がいいとされています。

つまり、コストを安くしつつも高価格を実現するのは難しいということです。 これに異を唱えるのが経営学者のゲーリー・ハメルの冒頭の言葉です。彼は安易なトレードオフで妥協するのではなく、 あえてトレードオフを打破するようなアイデアを出し、両者を高次元で実現すべきと説きました。

これは確かに難しいことではありますが、実際に両立している企業も存在します。 トヨタ自動車は、規模の経済性やリーン生産によって低コストを実現しながらも、安全性や燃費、サービスなどで競合他社を上回る価値を提供しています。

サムスンのDRAMもそうです。 規模による圧倒的な低コストを実現しつつも、開発に多大なR&Dを投資することで新世代製品をいち早く市場導入して プレミアム価格を享受し、高い平均売価を実現しています。 トヨタもサムスンも、「AND」を満たしたからこそ、その業界で圧倒的なポジションを築けたということです。