法人顧客の 最大の関心事は社内からの評価である
2017/06/12 Loading

~企業の購買者にはさまざまな責任とリスクがともなう~


企業や法人顧客向けのマーケティングは、通常の消費財と異なる難しさが存在します。 その一つが、購買担当者の社内での責任やそれにともなう人事考課です。その重要性を示す言葉が冒頭のものです。

たとえば喉が渇いた時、自動販売機で見慣れない商品を買ったとします。 そのことについて、誰かに相談する必要はありませんし、美味しくなかったとしても、誰に対しても責任をとる必要はありません。

ところが、法人向けのビジネスでは、購入の意思決定者は、社内に対して説明責任や結果責任を負います。 特に、それまで用いていた製品・サービスを止め、新しいものに切り替える際に、その責任は大きくなります。 新しい製品・サービスを導入してトラブルが起これば、担当者は人事考課上、マイナス点をつけられるでしょう。

こうした理由から、企業の購買担当者は保守化しやすいのです。 新しいものの導入には及び腰ですし、必要性が高い場合でも、実績が少ない売り手からは買おうとしません。 スペックの高さよりも、実績重視で判断しがちなのです。

かつてIBMのメインフレームが全盛だった頃、 企業のIT担当者の間には「IBMの製品を買ってトラブルがあっても、それはIBMのせいであって、企業のIT担当者の責任ではない」 という言葉が通用していました。企業の購買担当者とは、そのくらい自分の評価を気にするものなのです。

BtoBビジネスのベンチャー企業などは、 こうした法人顧客の保守性を踏まえた上で、以下のような施策をとるのが一般的です。 【圧倒的なコストパフォーマンス】【社内に対して先方の担当者が説明しやすい資料を準備するとともに、サポートを充実させる】 【新しいもの好きの顧客を狙い、実績を積む】 【いきなり全社に導入するのではなく、一部で試験導入する】