目先のペニーは、はるか先の1ドルに等しい
2017/07/19 Loading

~未来の金銭は、現在の価値に割り引いて考える必要がある~


ファイナンスの重要な概念に、金銭の時間的価値、そしてその考え方を用いて計算される現在価値があります。

端的にいえば、1年後の100万円は、現在の100万円より価値が低く、割り引いて考えなくてはなりません。 はるか未来の1ドルも、割り引いて考えれば、現在の1ペニー(0.01ドル)と同じ価値ということです。

なぜ未来の金銭を割り引いて考えなくてはならないかというと、大きく二つの理由があります。

金利とリスクです。 昨今は超低金利ですから金利はほとんど無視しうるくらいの影響しかありませんが、 0.2%程度の金利の定期預金でも、100年預ければ1.22%倍程度にはなります。

より重要な要素はリスクです(リスクの意味合いについては次項で評述します)。

いま確実に手に入る100万円に比べると、来年100万円もらえる約束をしたとしても、そちらの方が価値が低いことは直観的にもわかるでしょう。 何かトラブルが生じ、その約束が履行されない可能性があるからです。

ファイナンスでは、未来のキャッシュフローを予測し、それをすべて現在価値に割り引いて(割り戻して)考えるということが基本であることは理解しておきましょう。

 

ワンモア・アドバイス


未来の金銭を現在の価値(現在価値)に割り引く際に用いる、1年分のレートを割引率と呼びます。 ポイントは、割引は複利計算で行う必要があるということです。

割引率が10%(0.1)の場合、1年後の110万円の現在価値は、110万÷1.1=100万円となります。 同様に、3年後の133.1万円の現在価値は、133.1万÷(1.1)3=100万円となります。

割引率が10%の時、以下の三つはすべて同じ現在価値100万円となるのです。
▮現在の100万円
▮1年後の110万円
▮3年後の133.1万円